七対子は七対子であって、中国語や麻雀の歴史なんて考えるまでもなく、七対子という役名からは「七つの対子」という意味以外のどんな意味も見出せない。
ただの「七つの対子」だ。
誰が何と言おうと「七種類の対子」なんて解釈は、かなり勝手なものだろう。
あ、いや、そんな解釈をすることがあったってアタキは許してあげるから、
「七種類じゃなくって、ただの七つの対子だ」
というアタキの解釈だって許してほしい。
うん、今回の放言はまんまのタイトル、同一牌を四枚使った形の七対子についてだ。
赤ドラやバセンゴほどメジャーじゃなくって、出和了りほど過激ではない、変則ルールの一つについてだ。
本当は『四枚使い七対子の逆襲』というタイトルにしたかったが長過ぎるのでやめた。
ロン
「七種類の対子」なんて勝手な解釈をしている人々は(←まだ言うか)、同一牌を四枚使った形の七対子を認めてくれない。
そして世の中には、認めてくれない人の方が多い。
どれくらい多いかと言うと、それは圧倒的に多くて、それはそれでもかまわない。
人類はこれまでも数多くの間違いや失敗を犯してきた不完全な生物だから、人類という種族の一部である麻雀打ちも、これまたいくつもの問題を抱えている。
本能だけでなく知能なんてものがあるせいで愚かな歴史を繰り返してきたわけだが、もし、モグラやイボイノシシやウーパールーパーの中に麻雀打ちがいれば、彼らは自らの本能に従って、たいした間違いをおこさないかもしれず、四枚使いの七対子なんてワザワザ問題にすることじゃないのかもしれない。
しかし、すくいもある。
これも知能を持っているおかげだ。
知能のおかげで間違いを修正し、新たな歴史を刻んでいける可能性が、我々、人類(の中の麻雀打ち)には残されている。
七つの対子がありさえすれば、種類が六種類であれ、五種類であれ、それを七対子であると認めるだけの良識を誰もが持つような素晴らしい世界を築いていける可能性を我々は持っている。
人類、万歳!
四枚の同一牌を、槓子と捉えるか、暗刻と一枚と考えるか、二つの対子と見るかは自由のはずだ。
この六枚は、「槓子と搭子」でもあると同時に「刻子と順子」でもあることには誰も異論は唱えないだろう。
であれば「二つの対子と搭子」という見方が許されないわけはない。
同一牌が二枚あれば、それは対子であって、対子が対子であるための根拠として他の牌の状況を云々するのはおかしい。
そうして定義された対子が七つあれば、それはまぎれもなく「七つの対子」であって、その役名を七対子というのだ。
四枚使いの七対子を認めるルールにおいては、それを三飜とするのがメジャーのようだ。
通常の七対子が二飜(に極めて近い)という扱いなので、この三飜というのはまあまあ納得できる。
さらには四枚使いの個数によって一飜づつ加える、という規則もままある。
ロン
ロン
上のは四飜で、その下のは五飜。
五飜じゃ安すぎるような気もするが、通常の手役としてそれ以上の飜数にすると他の役とバランスが取れなくなるので、それで良しとしよう。
できるもんならやってみな、である。
四暗刻の何倍も難しいはずだ。
四枚使いの七対子を認める良識あるルールを初体験した時に、誰もが遭遇する(それまでは)未知だった聴牌形がある。
アタキ的には「無スジの三面張」とでも呼びたい形だ。
ロン ロン ロン
暗刻と一盃口とがあって双ポン待ちの聴牌時がそれで、暗刻の牌を持ってくることで四枚使いの七対子も完成することになる。
ルールに不馴れだと見逃す奴がいそうな聴牌形である。
ロン ロン ロン
んな、三元牌のすべてがロン牌という素敵な形だってあるのだ。
だけど、暗刻と一盃口とがあって双ポン待ちの聴牌時だからって、いつも不思議な待ちになるわけじゃない。
ロン ロン ロン
これだと、四枚使いの七対子なんてのを認めてても認めなくても、和了の飜数は変わらない。
これは一向聴だが、ここからをカンしたり、捨てたりするのはよくない。
今の所、一枚しかない牌(か)が対子になれば、言うまでもなく、待ちの聴牌となる。
ここからさらに対子のどれかが暗刻になった時にを処理すれば四暗刻の聴牌になる。
ね、それなりに奥が深い。
奥が深い、ったって、これ以上の話はない。
まぁ、七対子なんて(たぶん)たいした歴史のある手役じゃないだろうから、他の手役からの変化をより簡単に行える、四枚使いの七対子を認めることでそれなりの新しい面白さを加味できるかもしれませんぜ、旦那。
通常のルールでは四枚使いの七対子を認めていないという事実について、初心者の頃から疑問に思っていた。
四枚使いであっても、七つの対子がありさえすれば七対子でイイじゃないか、って前々から思っていた。
そんなアタキにある友人が言った。
七組の双子を呼び集めるゲームがあるとして、七組も見つけられないからといって、五組の双子とひと組の四つ子を呼んできた場合に、それはルール違反だろう。
う、う~みゅ。
で、でも、それとこれとはチト違うような気が…。