大会は楽しい。
色んな麻雀大会があるけど、アタキが好きで、そして今まで一番多く参加したのは、フリー雀荘が主催し、そのクラブのフリー客を主な参加者として行われる大会だ。
いつもと同んなじ顔ぶれで囲むのだけれど、ちょっと仕組みに変化があって、賞品や賞金が用意されていて、成績が壁に貼り出されていて、表彰なんかがあって、待ち時間には普段話をしない奴と口を聞いたりして、たまには食事が準備してあったりして、店側もいつもより緊張していたりして、そんな環境にいるとウキウキとしてくる。
そう、これは『ハレ』、つまり『祭り』なのだ。だから楽しいのだ。

大会には参加費が必要なことが多い。
通常のゲーム料金よりも高いのが普通だ。いくらか高い場合もあれば、メチァクチャ高い場合もある。 だけどどんなに高くても、店側はこの参加費を賞品や賞金や食事の費用に充てるのであんまり文句は出ない。 良心的な大会であれば、日頃の感謝を込めて、店側がいくらか持ち出しをやる場合もあるだろう。 こういった場合には賞金は期待できないけれど、より以上に名誉を賭けた戦いになり、そしてそうでない場合よりも親睦に重きが置かれる祭りになる。
中には、参加費とは別にゲーム料金を徴集する大会があったりするのだが、この場合の参加費はすべて賞金に回されることになる筈だ。
店側の目論見としては、日頃の感謝への応えや、親睦を深めることや、大会の後に居残って立つ卓の売り上げや、大会を契機にして最近足が遠のいている客の引き寄せなどがあるけど、大会そのもので儲けることを考えることはないのが普通だろう。

大会で採用される規則は、そのクラブで普段行われている規則と同じだ。 大会だからといって、いつもと違う規則では客だけでなくメンバーも戸惑ってしまう。 アリアリのクラブでもナシナシのクラブでも、サンマであれスポーツであれ、いつもと同じルールで大会が行われる。
しかし、大会用に若干の変更があるのもそれはそれで楽しい。
例えば、『リャンシバ』の廃止。ナシナシ雀荘の多くは四本場、あるいは五本場から、和了りに二飜確定の制限を付けることが多いが、大会ではこれを適用しないというのはよくある。

レート(金銭のやり取り)面においては違うことが多そうだ。
完全ノーレートで行うことが昔はよくあったような気がするが、最近では大会中でもレートを決めることがある。 一発や赤ドラの祝儀を無しにして、トップのオカも無しにして、順位ウマなども無しで、純粋に点棒の多寡のみでいくらかの金銭を賭けることもある。 アタキ的にはノーレートが好きなのだけれど、それじゃ雰囲気でないっていう意見もありそうだ。

得点集計のパターン

大会での得点集計は次の四つのパターンに分類できそうだ。

  1. いつもの得点方式
  2. 純粋点数方式
  3. 固定ポイント方式
  4. 持ち点&ポイント合算方式

1.いつもの得点方式

いつもと同じ持ち点で、客に勝手に麻雀させておき、半荘終了時の各自の持ち点を客側が集計する、というやり方だ。
この場合にはトップのオカ(25000点持ちならトップ賞の20000点)が、大会での成績を決定する重要な要素だ。

2.純粋点数方式

30000点持ちでスタートし、終了時の持ち点の合計のみにより成績が決まる。
これは半荘という単位の意味がまるでないので、二回戦三回戦という風に回が進んでも各自が自分の持っている点棒を持ったまま、卓を移動する、というようなシステムと一緒になってることが多い。 店も途中集計の手間が省けて簡単だ。
東風戦で席を入れ替えて、持ち点が無くなったら、その時点で戦線脱落という楽しいルールもある。

3.固定ポイント方式

これも30000点持ちでスタートするが、半荘単位の順位に応じたポイントだけが成績に反映される。

*一人浮二人浮一人沈
一位+16+12+ 8
二位− 2+ 4+ 6
三位− 6− 4+ 2
四位− 8−12−16

や、

*一人浮二人浮一人沈
一位+12+ 8+ 6
二位− 2+ 4+ 4
三位− 4− 4+ 2
四位− 6− 8−12

や、
他にも

*一人浮二人浮一人沈
一位+3+2+1
二位−1 0 0
三位−1−1 0
四位−1−1−1


*浮き沈みに関係なく
一位+12もしくは +18
二位  0− 2
三位− 4− 6
四位− 8−10

なんかが
ある。
これに更に、役満を和了るとプラス何ポイントみたいな場合もある。
後の方の二つなんかは、集計がラクチンだ。

4.持ち点&ポイント合算方式

2.方式の結果に3.方式のポイントを加算した合計で成績を争う方式だ。
各半荘ごとの集計が一番大変なのだけれど、なぜかこれが一番多く採用されていそうだ。

ほとんどの大会では、一つの半荘を時間打ち切りにしている。
三十分〜五十分くらいだが、早く終了した卓の人間は、他の卓を覗くわけだが、これはこれでまた楽しい。
メンバーは集計の結果が合わない、とか言ってバタバタしていたり、自分が今、何着ぐらいの位置にいるのか確認したり、次は二着でも決勝卓に残れるな、などと考えたりするのは素敵な待ち時間の過ごし方だ。

大会なので、できるだけ多くの人を囲めるような工夫は欲しい。
半荘終わるごとに、それまでの成績順で卓を囲むようにして、上位同士の潰し合いが行われるのなんかは楽しい。
それ以外にも、始まる前に各自に番号を振り当て、あらかじめ決められたランダムな組み合わせで同じ人間とは二度と囲まないようなのも素晴らしい。 だけどこの場合、参加者が予定していた人数に満たなかったり、逆に増えていたりすると、とんでもない事態が発生しそうだ。 五卓以上で四人以上の増減が当日起こった場合に理想的な組み合わせをその場で決定することは至難の技だと思われる。

最後の半荘だけは決勝卓を設けるのもよくある。
決勝卓は、それまでの成績上位の人間四人、もしくは八人で戦われ、それ以外の人間はみんなでケンだ。
負けた人間達が勝ち残った人間達の戦いを取り巻いて観戦する。 う〜ん、素敵。 戦っている奴らも、観戦者に下手は見せられない。 普段にはない緊張感。

表彰の対象者は、成績上位の者とブービー、それに『飛び賞』だ。 『飛び賞』といってもドボンした奴のことじゃない。 五位、十位、十五位などのこと。

あまり愛想のよくない店長が、今日は頭を下げて挨拶をする。
成績発表の時には、えっ、あの強い人がこんな下位にいたり、いつも負けてばかりの彼が準優勝だったり、拍手と笑いと照れと誇りに包まれた空間。
「遊びは終わりだ、これから真剣勝負だ」なんて言って、いつものルールで囲み始める奴等。
ちょっと荷物にはなるけれど、持って帰るのが少し嬉しい賞品。

大会は本当に楽しい。